お元気ですか、かにかまです。




朝ごはんは
ごはんにしようかな?
それともパンにしようかな?

とか、

縦型洗濯機にしようかな?
ドラム式にしようかな?

というように、
AかBかの選択で悩む
ことはありませんか?



昔のお偉い哲学者は、
そんな時の人生のなめ方を
教えてくれています。



今回は、
弁証法的人生のなめ方
についてお伝えします。




先日のメール、
「うさぎとかめの話」
について、
ツイッターで返信をいただきました。



あなたはうさぎですか?
それともかめですか?

という問いかけに対して、

うさぎとかめの
間あたりで平均あたり

と、なかなかなめた回答です。



うさぎでもかめでもない
あなたは一体なにものなんですか!



いい感じですね。



まるで哲学者ヘーゲルの弁証法のようです。



Wikipediaによると、
ヘーゲルの弁証法を構成するものは、
(以下引用)

ある命題(テーゼ=正)と、
それと矛盾する、
もしくはそれを否定する
反対の命題(アンチテーゼ=反対命題)、

そして、それらを本質的に統合した
命題(ジンテーゼ=合)の3つです。



全てのものは己のうちに矛盾を含んでおり、
それによって必然的に
己と対立するものを生み出す。



生み出したものと生み出されたものは
互いに対立しあうが(ここに優劣関係はない)、
同時にまさにその対立によって
互いに結びついている(相互媒介)。



最後には二つがアウフヘーベン
(aufheben, 止揚,揚棄)される。



このアウフヘーベンは
「否定の否定」であり、
一見すると単なる二重否定
すなわち肯定=正のようである。



しかしアウフヘーベンにおいては、
正のみならず、正に対立していた
反もまた保存されているのである。

ドイツ語のアウフヘーベンは
「捨てる」(否定する)と
「持ち上げる」(高める)という、
互いに相反する二つの意味をもちあわせている。

(引用ここまで)



いかがでしょうか。

なんだか、分かったような
分からないような

「難しいこと言ってるんじゃねぇ!」

という気持ちになりませんか?



私はなりました。



分かりやすく落とし込むために、
洗濯器の例で考えてみましょう。



縦型洗濯機にする(テーゼ)
ドラム式にする(アンチテーゼ)



ここから、アウフヘーベンを考えます。



アウフヘーベンとは、
これら2つを本質的に統合した命題
でしたね。



2つの命題からみえる前提は、
「洗濯機を買う」です。



もう少し抽象的に考えると、
「家事を楽にする」
というのがジンテーゼと言えます。



そこから考えると、
縦型かドラム式か
という選択肢だけではなく
「家事代行を頼む」
といった選択肢もみえてきますね。



このように、
弁証法を用いると
より本質的な考え方が
できるようになります。



ちなみに、
「家事を楽にする」
と対立する命題は何でしょうか?



「お金をかけたくない」
というようなものが
考えられるかもしれませんね。



アウフヘーベンは
一度ではなく、
何度も繰り返すことで
より高次な状態へ導かれるのです。



ただ……



いつでも弁証法的に考えて
アウフヘーベンすることが
良いとは限りません。
(弁証法へのアンチテーゼ)



悩みすぎて洗濯機が買えない
ということになるからです。



うさぎとかめの話でも、

どちらでもない自分、
なにものでもない自分

と向き合うことで

自分が分からない
自分がどうありたいのか
心が何を求めているのか

分からない。



というような、
自我喪失に陥ってしまうとしたら
本質的ではないとしても

自分はうさぎです

と、決めてしまった方が
良いかもしれないのです。



参考:自我の喪失と虚無感



アウフヘーベンする(テーゼ)
アウフヘーベンしない(アンチテーゼ)



この対立について、
アウフヘーベンすべきかどうか



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