お元気ですか、
河西数真()です。



ここに、2つの図形があります。

あなたは2つの図形に、
「マルマ」と「タケテ」
という名前をつけることにしました。



さて、どちらが「マルマ」で、
どちらが「タケテ」でしょーか?



これは100年ほど前に、
ドイツの心理学者、
ヴォルフガン・ケーラーという人が
問いかけたものだそうです。



多くの言語で、

左の図形が「マルマ」で、
右の図形が「タケテ」

だと判断されました。



なぜだと思いますか?




最近読んでいる本で、
この謎を解説したものがあります。

『言葉の本質』今井 むつみ,秋田 喜美



私たちが使う言語には、
身体の感覚と関係があるようです。



発音する時の
口の中を空気が通る感覚や
舌の動きの感覚が、
言葉のイメージとなります。



例えば、
「マルマ-maluma」
と発音する時、
口の中の気圧はあまり上がりません。

空気の流れを妨げない
m,lのような子音は
共鳴音と呼ばれ、
丸っこい形に合うと感じられるのです。



一方、
「タケテ-takete」
と発音する時、
空気の流れを遮って
口の中の気圧が
上がっている感じがしませんか?

t,kのような子音は
阻害音と呼ばれ、
角張ったイメージを与えます。



言われなければ気付けないほど無意識に、
私たちは身体感覚を通して
言語のイメージを作っていたようです。



言語と身体感覚につながりがあるとすれば、
考えや感情と身体感覚に
つながりがあってもおかしくありません。



そういえば私は最近イラッとしたことがあります。



マルマタケテの謎とともに、
その理由を理解しました。



こういうのが
あなたにとって幸せだよね、
という決めつけ。

余計なお世話です。うさんくさい。
人の幸せを勝手に決めるな!



この時の感覚は、
お腹いっぱいの時に、

もっと食べないといけないよ、
とか、
これおいしいよ、
と勧められた時の感覚に近い。

私の中では。



吐き気がするし、
やめてくれって思う。



幸せはもうお腹いっぱいなんです。



だから私が求めるのは、
もっと幸せを食べることではなく
ちゃんと幸せを消化吸収すること。

そのための時間と、
ある程度丈夫な胃腸。

じゃないと幸せの下痢になる。



この感覚は伝わらないかもしれませんね。




『ハイペリオン(上)』で、
詩人マーティン・サイリーナスが、
冷凍睡眠の障害で
言語能力を失っていた頃の話。



 詩人のマントを身にまとうことは、救世主の十字架を背負い、人類の魂の母としての、生みの苦しみを経験することにほかならぬ。
 詩人となることは、神になることなのだ。
 このことを、小生はヘヴンズ・ゲイトの友人らに説明しようとした。
「しっこ、シット。ケツの穴・マザーファッカー、忌々しい・シット・忌々しい。まんこ。しーしー・まんこ。忌々しい!」

私は大笑いしたところです。



詩人は言語に限界があるからこそ苦しむ。




伝えたいことがあるけど、
うまく言葉にできなくてもどかしい、
悔しい気持ち。

詩人が詩人であるということは、
言葉を越えて伝えたい想いがある
ということなのだと思いました。



あなたはなにか、
印象的な身体感覚はありますか?



もしもあるなら、
詩人となり、
神となるのも良いかもしれません……
シスターかにかま



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「おもてなし」していきましょう。



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