かに十夜

なめてる小説

太陽の生まれ変わり

これはかにの妄言であり、ボーイミーツ山椒魚の話である。  海が見渡せる草原の丘を、二人の少年が駆けていた。爽やかな草の香りがする初夏の風が通り抜け、リネンのシャツをはためかせた。前を行く十五は走りながら振り返り、幼さの残る顔を向けた。 「十...
なめてる小説

窓の外を眺める老いた男の話

これは、かにの妄言である。  冬の半ば、日が上り始める頃に男は目を覚ました。温かなベッドに、長年連れ添った妻はもういない。寒さが壁越しに挨拶をしてくる中、男はベッドを這い出て手すりをたよりに階段を下りた。いつも妻がしていたように、カーテンを...
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アホロートル研究者

これはサイバーパンク的な何かであり、非公式のものであり、かにの妄言である。  今や不老不死は、夢の話ではありません。鍵を握るのは山椒魚です。  私たち人類は体の大部分をサイバー化することで、生物が持つ能力の限界を大きく越えてきました。ですが...
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リパードク

これは『サイバーパンク2077』に刺激を受けた二次創作であり、非公式のものであり、かにの妄言である。  お前さんのことはよく知ってる。ガキの頃からみてやってたからな。お前さんは消化器系が弱く、胃酸調整器と胆汁注入器のインプラントを入れたな。...
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ケンタウルス座アルファ星からの侵略者

これは『サイバーパンク2077』に刺激を受けた二次創作であり、非公式のものであり、かにの妄言である。  聞けい聞けい聞けい。耳あるものは立ち止まれ、目あるものは真実を見よ。我らが族長アブラ・カタブラの預言を告げる。我らエルフ族により、アスト...