なめてる小説

なめてる小説

太陽の生まれ変わり

これはかにの妄言であり、ボーイミーツ山椒魚の話である。 海が見渡せる草原の丘を、二人の少年が駆けていた。爽やかな草の香りがする初夏の風が通り抜け、リネンのシャツをはためかせた。前を行く十五は走りながら振り返り、幼さの残る顔を向けた。「十七、...
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窓の外を眺める老いた男の話

これは、かにの妄言である。 冬の半ば、日が上り始める頃に男は目を覚ました。温かなベッドに、長年連れ添った妻はもういない。寒さが壁越しに挨拶をしてくる中、男はベッドを這い出て手すりをたよりに階段を下りた。いつも妻がしていたように、カーテンを開...
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アホロートル研究者

これはサイバーパンク的な何かであり、非公式のものであり、かにの妄言である。 今や不老不死は、夢の話ではありません。鍵を握るのは山椒魚です。 私たち人類は体の大部分をサイバー化することで、生物が持つ能力の限界を大きく越えてきました。ですが、生...
なめてる小説

リパードク

これは『サイバーパンク2077』に刺激を受けた二次創作であり、非公式のものであり、かにの妄言である。 お前さんのことはよく知ってる。ガキの頃からみてやってたからな。お前さんは消化器系が弱く、胃酸調整器と胆汁注入器のインプラントを入れたな。そ...
なめてる小説

ケンタウルス座アルファ星からの侵略者

これは『サイバーパンク2077』に刺激を受けた二次創作であり、非公式のものであり、かにの妄言である。 聞けい聞けい聞けい。耳あるものは立ち止まれ、目あるものは真実を見よ。我らが族長アブラ・カタブラの預言を告げる。我らエルフ族により、アストラ...
短編

食太郎日記

昔々、あるところに食太郎という男がいました。食太郎のいる村では、数年に一度、飢饉が起こり多くの人が飢え死にしていました。食太郎はそんな村を、なんとかしたい、誰も飢えることのない村にしたいと強く願っていました。そんな食太郎の前に、神が現れます...
なめてる小説

人間は間違った存在であり滅びるべき

こんなお話を考えました。 将来の自分が見える。 引きこもって無気力で、 他者からの支援の手を 払いのける姿。 彼は他人には救えない。 彼に救いの手を差し伸べるのは……しがない画家、Kの破滅の物語。ショートショート 『Free Warp アプ...
なめてる小説

Long, Wrong, West

昨日と同じ今日。今日と同じ明日。変わらぬ穏やかで退屈な日だまりのような日常に人知れず異物が紛れ込む。人を知りたいと願った少女。願いは歪み、世界をも歪ませていく。歪んだ道を歩み辿り着く先は、果たして望む目的地か、それとも望んだ以上のものか。あ...
なめてる小説

ショートショート 『Free Warp アプリ』

ふと夢を見たので、駄文を書きます。 古いアパートの駐車場。車は一台しか停まっていない。空間が歪み、モザイクのような背景から一人の男が現れた。階段を上り、3階の部屋の前。スマホをいじり、メッセージを送る。「ついたよ、と」 Kがメッセージを受け...
短編

悲しみサプリ

悲しみについてショートショートを書きました。この物語は、フィクションです。「この薬を飲むと、あなたは死ぬかもしれません」 僕は患者に説明する。いつものことだ。 ここは悲しみ外来。悲しむことができない人たちが来る、精神病院だ。 人に連れられて...
異世界勇者が気に入らねーからぶっ飛ばす

ブログ小説『異世界勇者が気に入らねーからぶっ飛ばす』5

前の話 | 次の話「でもどうやってその魔剣を手に入れるんだ?」 あたしたちはレオナルドが打った葬儀用の剣を入手する計画を話し合っていた。「こっそり盗み出すしかないでしょうねぇ」「!?」 レオナルドに頼んだって、無理に決まっている。葬儀用の剣...
異世界勇者が気に入らねーからぶっ飛ばす

ブログ小説『異世界勇者が気に入らねーからぶっ飛ばす』4

前の話 | 次の話「マ族、この町に攻めてくるってよ」 町ではそんな噂が出回っていた。「連れ去られないように外出は控えときなさい」 わが子に注意している母親。 マ族ってあたしは見たことないけど、みんな恐れているらしい。 冒険者は戦いの準備をし...
異世界勇者が気に入らねーからぶっ飛ばす

ブログ小説『異世界勇者が気に入らねーからぶっ飛ばす』3

前の話 | 次の話「おはようございまーす」 近所で散歩中のおばあさんとすれ違いながら挨拶をした。 気を紛らわせたいとき、あたしはジョギングをすることにしている。体を動かすととてもすっきりするしね。運動習慣のおかげで、20歳を過ぎても引き締ま...
異世界勇者が気に入らねーからぶっ飛ばす

ブログ小説『異世界勇者が気に入らねーからぶっ飛ばす』2

前の話 | 次の話 初めてのインタビューに成功したあたしは、調子に乗って(乗せられて)ほかの人たちにもインタビューするようになった。 この世界の一大勢力、冒険者。 彼らは異世界からやってきて、特殊なスキルを持つ。「ステータス」とか呼ばれてる...
異世界勇者が気に入らねーからぶっ飛ばす

ブログ小説『異世界勇者が気に入らねーからぶっ飛ばす』1

「かったりーなぁ」 目の前の青年が頭を掻きながらつぶやく。ここは彼の仕事場。そして、今日のあたしの仕事場でもある。鉄をたたく音。うるさくて会話するのが困難だ。「少し、静かな場所で話を聞かせてもらえないかな?」「あ? まぁ、いいけどよ。手短に...