お元気ですか、かにかまです。
かにかまって何?⇒プロフィールはこちら。
「ポジティブ思考が大切っていうけど、無理やりポジティブ思考にはなれないよ・・」
「ポジティブポジティブうるさいよ・・」
そんな悩みがありませんか?
ゲームなどで、魔法を使う時に消費するMPというものがありますよね。
実は現実世界にもMPが存在します。それは、自分の思考をコントロールする力です。
ポジティブ思考になろうとしすぎてMPを消費してしまうと、他の多くのことができなくなります。
MPの正しい使い方を理解して、一緒に魔法使いを目指しましょう。
MPがなくなるとどうなるのか
MPがなくなると、心理学で自己消耗状態と呼ばれる状態になります。自己消耗状態によって以下のような不具合が生じます。
- 集中力の低下
- 決断力の低下
- 行動力の低下
- 誘惑への抵抗力低下
- 怒りやすくなる
これらは、心理学の研究でわかったことです。
実験の一例として、まず被験者に思考コントロールが必要なことをしてもらいます。シロクマのことを考えないでください、とか目の前にあるクッキーを食べないでください、といったものです。その後に、パズルをやってもらって解くのにかかった時間、集中して取り組んだ時間を計測したのです。
他にも、決断力の低下を調べる実験、誘惑への抵抗力低下を調べる実験が行われてきました。
(参考文献:ロイ・バウマイスター、ジョン・ティアニー『WILLPOWER 意思力の科学』インターシフト,2013年)
集中力、決断力、行動力、誘惑への抵抗、怒りへの反応をコントロールする、それらの行動にはMPが消費されているといえるでしょう。無理やりポジティブ思考をしようとすることにも、MPが消費されます。
ポジティブ思考の罠
無理やりポジティブ思考をしようとすること、略して無理ポとはどういったことでしょうか。習慣的にポジティブ思考ができれば良いかもしれませんが、そうでない場合の無理ポはMPを消耗します。シロクマのことを考えないようにすることと同様に、わき出るネガティブなことを考えないようにするにはMPが必要なのです。
以前いた会社での話です。
「ポジティブ思考でがんばります!」
といっていた同僚が、日に日に元気がなくなっていくのです。とても無理ポをしているようでした。
ある日、彼は仕事中に物陰で泣いていて。私も、うつの経験があったので、なんとなく状況は分かります。しかし、どう声をかけたらよいか、私にはわかりませんでした。
今にして思えば、無理ポによってMPが消耗されていたのでしょう。ポジティブ思考でがんばろうとすることには、危険性があることを知らなければなりません。
グルコース=MPの正体
MPは概念だけではありません。実在しています。その正体は、グルコースではないかといわれています。その根拠は、シロクマやクッキーの実験において、自己消耗状態にある人の血糖値が明らかに低かったこと。また、糖分を補給したら自己消耗状態が解消して、集中力の低下が改善したという実験結果もあります。
グルコースというのは、食べ物を消化して体のエネルギーに変えたものです。血液中のグルコース濃度が血糖値ですね。
疲れた時に甘いものが欲しくなる、というのは脳がMP切れを起こしているサインといえるのかもしれません。
自己消耗状態は自覚できない
自己消耗状態=MP切れですが、この状態は自覚できないことが実験からわかっています。普段通りの決断力、行動力を発揮したつもりで間違った決断や行動をとっていることが多いということになります。
疲れている時に重大な決断はするな、と言われているのもしっかり意味があるのですね。
MP切れを解消するには
実験結果から、糖分を補給することがMP切れ解消法だと考えてしまいがちです。時には良いと思いますが、糖分を取り過ぎると健康に害がありますよね。糖尿病や、肥満や、虫歯・・魔法使いであっても健康が一番大切です。
また、糖分を取ることによって血糖値が上がるのは短時間で、その後はホルモンによって血糖値が急降下する危険性があります。
では、どうすればよいのでしょう。重要なのは血糖値を安定させることです。
食べ物には消化してグルコースになるのが早いもの、遅いものがあります。結局、糖分ばかりではなく、バランスのとれた食事が大切なのだと思います。
バランスのとれた食事がどういうものか、という点も正解があるのか難しいですが・・
まとめ:思考をコントロールする力はポジティブ思考で消耗する
無理やりなポジティブ思考は思考をコントロールする力を消耗させます。
大切な時に、集中力、決断力、行動力を発揮できるよう、思考をコントロールする力の使い方に気をつけましょう。
おわりに
現実にMPが存在する、ということは同じことを言っている方がいました!
コメント