実験器具とプラント設備の違い

夢の話

お元気ですか、
アセンブリック教団代表
河西数真()です。
アセンブリック教のご紹介はこちら。

この記事は、
笑える夢シリーズ
第二話となる。

前回は、
なぜ自分のプラントが欲しいか
について書いた。

笑える未来のために、笑えた夢の話をしよう

今回は、
実験器具とプラント設備の
違いについて書いていく。

材質の違い

実験室で使う器具は、
ほとんどがガラス製だ。

フラスコ、メスシリンダー、
カラム、ビーカー、
ガラス棒、ピペット。

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実験器具

軽いし、
透明で容器内の反応が見やすいし、
薬品による腐食もしにくい。

そんな素敵な材質なら、
工場でも使えばいいじゃないか。

たしかに。

実際に、
ガラス製プラントを
提供している会社がある。

QVFガラスプラント-AGCテクノロジーソリューションズ株式会社

柴田科学のガラスプラント

ただし一般的ではなく、
プラント設備で主に使われる材質は、
鉄やステンレスなどの金属だ。

鉄にも様々な種類があり、
ステンレスだって
ややこしいくらいの種類があり
用途によって使い分けられている
という話はまた別の機会にしよう。

なぜガラスを使わないのか?
という理由は3つある。

一つは強度。

プラント設備では、
高い圧力をかけたり
振動や衝撃が加わることがある。

ガラスだと割れてしまうのは
想像できるだろう。

次に耐熱性。

プラントでの反応温度は、
100℃や200℃を
軽く超えることがある。

ガラスが熱で割れてしまうのは
想像できるだろう。

耐熱ガラスならいけるんじゃないか?

そうだな……?

バイコールや、
石英ガラスなら
900℃くらいまで耐えるらしい。

どうして使わないんだろうな。

最後に、加工性だ。

鉄やステンレスというのは、
思っているよりもずっと
加工しやすい。

切ったり溶接したり、
自由自在だ。

人力じゃどうにもならないけどね。

現場に合わせて施工したり、
容器が割れた時の補修や、
部分交換ができる。

ガラスだとそうはいかない。

大きさの違い

実験室とプラントでは、
扱う物質の量が
大幅に違う。

例えば実験室では
ml(ミリリットル)単位
で計っていた溶液が、

プラントではl(リットル)
どころか、
m3(立法メートル)単位
だったりする。

分かりにくいけど、
単位だけで百万倍なんだ。

設備や器具の大きさも
当然大きくなる。

原料、反応物の移動方法

実験室では、試薬を
試験管やビーカー、フラスコ、
薬包紙などに入れて、
人の手で運ぶ。

液体を移すときには、
ピペットなんかを使う。

全部、人の手で動かすんだ。

プラント設備ではそうはいかない。

何しろ量が半端ないからね。

原料の重油なんかは、
タンカーでプラントの港まで運ばれる。

そして港で、
ローディングアームっていう
受け入れ設備を通して
配管を通って
プラントのタンクへ入るんだ。

ローディングアーム – Kanon Loading Equipment B.V

ローリーで運ばれるものもあるけど、
プラント設備内での移動は
モーターを動力として使ったり、

高い位置から重力で落としてくる
といった方法で移動させる。

人がするのは、
モーターのスイッチを押したり、
配管を接続したりだ。

物を移動させるだけでも
人力じゃ無理なんだよな。

消費電力の違い

実験室で使う電力は、
一般家庭よりは大きい。

それでも、
プラント設備と比べたら
勝負にならない。

発電所もプラントと呼ばれるけど、
今回は省略する。

どれくらい消費しているのか、
東日本大震災前後で
アンケートにより比較している
PDFがあった。

工場の電力需要に関するアンケート調査(2013)

この資料によると、
読み方がよく分からないんだが、
電力料金にすると(図5)

従業員200人規模の工場で
10000×1000円
=毎月1億円
かかっているということだ。

信じられないね。

しかも、
それで運営できているってことは
それ以上の収入を出している
ということ。

人件費とか経費も含めてね。

うらやましい、
というか本当にすごい。

廃棄物処理設備の違い

扱う物質量が違えば、
出てくる廃棄物の量も違う。

実験室での廃液などは、
ポリ容器に入れて
いっぱいになったら
廃液処理センターに
持っていく感じだ。

参考:化学系研究室・実験室の廃液の処理

プラントを稼働させると、
廃液だけではなく、
排ガス、残渣(カス)、
メンテナンスに伴う廃棄物など
様々な産業廃棄物が発生する。

それらを全て、
処理業者に依頼するとしたら
物を運ぶだけでもコストがかかる。

だから、
プラント内に処理設備を
作っていることが多い。

そういう設備を
提供している会社もある。

排ガス処理設備
−日本化学機械製造株式会社

燃焼温度を調整して、
排ガス発生量を少なくしたり、
有害物質を吸着して分離したり、
という仕組みだ。

廃棄物処理(燃焼)
に使った熱は
発電に利用したりする。

産業廃棄物処理プラント
ータクマ

電気代も高いからね。

次回予告

今回は、
実験室とプラントの
違いについて話した。

次回は、
共通点について
書いてみようと思う。

プラントを持つなら
こういうことは考えておかなきゃ、
というようなことがあれば
ぜひ教えて欲しい。

メールアドレスと
お問合せフォームを置いておくから、
よろしくお願いします。

kanikama.jikoke@gmail.com

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