私が人間をやめるまで

お元気ですか、
アセンブリック教団代表
河西数真()です。
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この記事では、
私が人間をやめよう
と思うに至ったストーリーをお伝えします。

読まなくても信じなくてもいいです。

これは、ただ
私にとって都合の良いストーリー
なのですから。

人間の欠陥品

子供の頃から身体の小さかった私は、
「もっと食べないとダメだぞ」
「痩せすぎてかわいそうだ」
と周囲からしばしば言われてきました。

私としても
そのように言われて
悔しいので大きくなりたい、
タフな男になって見返してやりたい、
そのためにたくさん食べてやる……!
と思っていました。

大食いできる体質ではありません。

無理して食べてはお腹を壊し、
時には吐いてしまう……

ロールキャベツをもう一つ。

その程度の無理も
私の胃は受け付けませんでした。

睡眠時間を短くすれば
太りやすくなると聞き、
短時間睡眠を試したことがあります。

正直眠たくて、
日常生活に支障が出ました。

そこまでしても……

体重は増えないどころか、
逆に減りました。

プロテインに頼ったこともあります。

一時的に体重は増えて、
ベンチプレスで80kgを
持ち上げられるようになりましたが、

タンパク質の取り過ぎは
肝臓に負担がかかります。

健康診断で、
肝臓の炎症を示す数値が
高くなったのでした。

どんなに食べても太れない。

みんなと同じように、
食べることを楽しめない。

食べすぎたー
と嘆きながら
満足そうに笑ったり、

痩せなきゃー
と悩んで必死にダイエットしたり。

そういう、
他の人が味わう人生の
楽しみや悩み、
喜びや苦しみを、
私は味わうことができない。

私は人間の欠陥品なんだ。

頑丈な歯車

中学生の頃には、
身体が小さいという劣等感から

タフで困難な仕事をこなせる存在、
社会を動かす頑丈な歯車になりたい

という思いを持っていました。

与えられた大規模建設現場の
安全管理の仕事には、
心を殺して取り組みました。

工事が始まる前に脱落する人や、
途中で心折れてしまう人、
ピーク時は300人以上が入場し、
災害も発生すれば救急車も呼び、
毎日何かしらのトラブル対応に追われる。

人間関係のこじれも当然として、
いろいろありましたが
淡々と業務をこなし
完工までたどり着きました。

私は頑丈な歯車なんだから。

好きで生きてるわけじゃない

そんな私を、
淡々と仕事をこなせてすごい
と評価する人がいました。

「何も感じていないわけじゃない、
嫌々やっているんです」

思ったことは口にも出ていました。

死んだら役割から解放されて、
楽になれるかも。

別に好きで生きてるわけじゃないんだからね!

大きな後悔はないけど

死ぬと考えれば
死神がやってくるのかもしれない。

元々少なかった体重が激減しました。

55キロから45キロへ。

もしかして、ガン?

血液検査の結果は
問題ありませんとのことでしたが
もう死ぬかも
と当時思ったことは事実です。

もしもここで死ぬとしたら……

心残りはあるだろうか?
と自分に問いかけると、

「大きな後悔はない」

と答えが返ってきました。

案外自分の心に従って選択をしてきた。

生きることにはもう飽きているのかも。
生きることにいい加減疲れてきたのかも。

一通のメール

でもそういえば、
以前小説をメールで送ってくれた読者に
返信しようと思って
返信できていなかったことを思い出します。

保険金目当てに親に殺された少年が
死神に恋をする物語でした。

どんな気持ちで書いたのだろう。

大切な小説を
送ってくれたことがうれしくて
本当は自分も小説を書いて
返信しようと思っていました。

でも歯車に小説は書けませんでした。

冒頭から3000文字程度書き進めて
展開が止まっています。

歯車は人のことを理解したい。

歯車も小説を書いてみたい。

好奇心は歯車を殺す

古代エジプトから
中世ヨーロッパを経て、
「歯車には9つの命がある」
という言葉が生まれました。

なかなか死なない、とか
しぶとい、といった意味で
用いられることが多いようです。

そんな歯車をも殺すのが好奇心。

一通のメールをくれた
あの人を理解したい
という好奇心と、
小説を書いてみたいという好奇心から
脚本術や物語創作についての本を
読み漁っています。

シド・フィールド、
ロバート・マッキー、
ブレイク・スナイダー、
クリストファーボグラー、
大塚英志
……

あー書いている人がいっぱいいる〜

(おすすめ教えてください)

私は人間である

人を理解したいと思った時、
最大の障害、ラスボスは、
私が人間であることでした。

人間に許された時間は限られているし、
人を理解しようとするときにも
いちいち反発したくなったりするし、
めんどくさいと思ったりする。

一人の一部を理解するのも大変なのに、
世界には80億人もの人間がいる。

一生かかっても無理だ。人間ならね。

 

そう思うけど、
それでも好奇心に動かされています。

多分、アセンブリックフォースでしょう。

私が人間をやめて、
バクテリアの食べ物になるまでの間。

限られた時間ですが、
好奇心を追いかけてみよう。

そう思わせてくれたきっかけが、
以前……何年も前にいただいた
一通のメールです。

私の書く物語も、
いつか誰かのきっかけとなりますように。

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