宝塚歌劇『ファントム』をなめてる

日常を楽しむ

お元気ですか、かにかまです。
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宝塚歌劇の『ファントム』、
2018年雪組公演は評価が高く、
「号泣すること間違いなし」
と言われていますね。

あなたはもう観ましたか?

私は、あまり詳しくないのですが
複数のヅカファンの方々がおすすめしているのと
花組公演『エリザベート』ルキーニ役の
望海風斗(のぞみふうと)さんが主役、
ということで楽しみに観ました。

感情たっぷりの表現と、
歌が良くて、いいなぁ
と思っていたのです。

迫真の演技ときれいな歌声で
物語に引き込まれます。

やっぱりかっこいいですね。

ルキーニとは雰囲気が違いますが、
感情表現がうまくて、
観ていてじーんと
心が少し暖かくなる感覚を感じました。

ですが、
みなさんの言うように
号泣はしませんでした。

私は心が冷たいのでしょうか?

いいえ、そんなはずありません。
悪いのは『ファントム』です。

この記事では、
宝塚歌劇『ファントム』
をなめていきます。

この記事は、
普通の感想記事でありません。

『ファントム』を
なめきった記事ですので、
覚悟してお読みください。

『ファントム』のストーリー

ガストン・ルルーの小説、
『オペラ座の怪人』をもとに、
怪人ファントムの
心の葛藤や悲劇の結末を
よりドラマチックに描き出した
大作ミュージカルです。

物語の舞台は19世紀後半のパリ。

オペラ座で歌うという夢を持つ少女、
クリスティーヌ・ダーエ。

オペラ座で歌うというのは、
現代日本で言うと、
武道館でライブ
みたいな感じでしょうか。

縁あって、
オペラ座で衣装係として
仕事をすることになるのですが、
オペラ座の地下には
怪人ファントムが。

『オペラ座の怪人』では
超人的な能力を持つ怪人ですが、
『ファントム』では
自分でも恐れてしまうような顔をしている
以外は普通の一人の人間です。

地下からクリスティーヌの
歌声を聞いたファントムは
母親を思い出します。

そして、衣装係としてしか
仕事をさせてもらえていないクリスティーヌに
歌のレッスンを施し、
舞台で歌えるほどにまで成長させます。

暗い地下でしか生活してこなかった
ファントムにとって、
それは初めての恋でした。

ファントムの心の闇とは

私は病んでいる人間が大好きです。

正確に言うと、
心に闇を抱えながらも
懸命に生きている姿に感動します。

ただ、
ファントムの心の闇には
どうも共感しきれませんでした。

  • 醜くおぞましい顔をもって生まれたこと
  • そのために外の世界へ出られない人生
  • 顔のために愛する人からも拒絶されてしまう

当時の時代背景を考えれば、
深く絶望的なものなのかもしれません。

ですが現代では
強く望むのなら
整形手術を受けて
顔を変えることもできますよね。

それに、
顔が醜いからという理由だけで
社会生活できないほどなのでしょうか。

そこまで世の中厳しくないのでは?

愛なんて信用できない

「私はあなたの本当の気持ちを知っている」
「愛があるから~」

だから、
あなたの顔を見ても拒絶したりしない
とファントムの恋の相手、
クリスティーヌは言うのですが、
いざ顔を見せると
怖がって逃げ出します。

愛なんて信用できないですね。

「愛があるから〇〇でも大丈夫」

この言葉ほど信用できないものはありません。

「お金は二の次でいい」
と言いながら、いざお金が無くなると
「低収入のクソ野郎」
と言う人がいかに多いことか。

ファントムの父親も、
「お前を愛している」
なんて言いながら、
最後は息子を銃で撃ってますからね。

やっぱり愛なんて信用できませんね。

後から解説を読んでみると、
生け捕りにされて、
醜い顔を見世物として生きるくらいなら
「殺してほしい」
というファントムの思いが
銃で撃った理由だそうです。

分からないこともないですが
死んでしまうより、
見世物としてでも
生きた方がいいです。

ファントムがなめてる

大体、なぜそんなに
自分の顔を呪うのか
というところから疑問です。

ファントムの母親は、
「かわいい」
と言って愛してくれた顔ですよね。

母親にとって、
かわいらしくて、大切で
愛すべき顔だったとするなら
そんな自分を大切にしない
というのは、
愛してくれた人に対する裏切り
だと思うんですよね。

「仮面に隠された
僕の思いを知ってほしい」

と、ファントムは言うのですが、
本当に愛してくれた人がいた
という現実を見ていないのは
ファントムの方です。

なめている、と思います。

親の愛とは

『五体不満足』の著者、
乙武洋匡と言う人がいます。

生まれながらに
手足がない方です。

彼が生まれた時にも、
母親はぎょっとすることなく
「かわいらしい」
と思ったそうです。

ファントムも乙武さんと同じように
無条件で愛されていました。

世の中の誰が何と言おうとも
あなたには価値がある。

そう思ってくれる人がいたことは
とても幸せなことのはずなのに、
なぜかファントムは
その幸せを認めないんですよね。

顔が醜いだとか、怖いとか、
本当の親の愛の前では
関係ないはずなのです。

ファントムの父親がなめてる

無条件で愛するよりも、
世間の目を気にしてしまったのが
ファントムの父親です。

暗い地下で生活させて、
「私が息子を守る」
とか言って、
調子に乗っています。

ファントムももう大人です。

顔が醜いからといって、
いつまでも親が守ってやるとか
そんな必要ありません。

私も父親から、
もっと食べろ
結婚しろ
感情を出せ
と心配されますが、

本当に余計なお世話ですうっとうしい。

さらに、ファントムの父親、
今でいう不倫をしてますからね。

不倫相手との子供がファントムです。

なめてると思いませんか?

どんな人間にも価値がある

ファントムを観て感じたのは、
顔が醜いとか、
頭が悪いとか、
歯並びが悪いとか、
やせてガリガリだとか、
結婚していないとか、
自分の欠点のように思えることを
受け入れられないと不幸だ
ということです。

どんな人間にも価値はあります。

例えば悪役のカルロッタだって
「きれいな子をいじめるのよ~」
とか、
「オペラ座のすべては私のもの~」
とか、なめたこと言うし
クリスティーヌに毒を飲ませて
ファントムに恨まれて殺されるのですが、

彼女を愛していた人もいたのです。

殺された時、彼女の夫は、
「カルロッタがぁ!」
と動揺します。

誰であっても大切な人が死んでしまうのは
悲しいものです。

大切な人に自由であって欲しい

私がこのように
ひねくれた感想をもつのは、
父親への怒りがあるからでしょうね。

彼女を紹介した時に、

「家の面倒を見てほしい」
「女は家事をするものだ」
「『教育』せんといけん」
「お前はだまされている」

など、
彼女を家庭に縛るような発言を聞いて
腹が立ちました。

私は当時の彼女に
自由であって欲しかったのです。

だから、その自由を奪おうとする
父親を、家族を、
恨みました。

家族って本当にクソだな、と。

ファントムの父親は、
息子であるファントムに
自由であることを許したのでしょうか。

くらい地下室から出さずに、
「お前のことは私が守ってやる」
とか言って、
自立して社会に出るための
支援は特になく……

当然、自由には責任が伴います。

なめてるやつでもそれは分かっていますが、
不自由な人生を我慢して過ごすより、
自由に生きて死ぬ方がいい。

自分の人生には、
自分で責任を持ちたい。

でも、
ファントムに自由を許したのが、
父親からの最後の銃弾一発
だったなんて、悲しい話です。

なめてるやつは『ファントム』を観てはいけない

以上のようなことにもやもやして、
考え込んでいると、
号泣どころではありませんでした。

なめてるやつが号泣しようとして
『ファントム』を観てもだめです。

ふと、お気に入りのフレーズを思い出しました。

号泣したいなら、
号泣しようとしてはいけない。

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ちょっと、もう一度、
何も考えず、号泣しようとせず
『ファントム』
観なおしてみます。

しっかり号泣できた人の
感想はこちらです。

ファントムから学ぶ家族とは何か、愛とは何か
こんにちは、憑依型女優のヘレンです。 宝塚歌劇は自分には縁遠いと勝手に判断し、食わず嫌いをしている、 もしくは演劇だなんて、

私はファントムに、

もっと自由に生きて良かったのに
もっと人生なめて良かったのに
カルロッタ殺さなくても良かったのに

と思うのですが、
あなたはどう思いますか?

ぜひ世間の目を気にせず、
自分が感じたことを
大切にしてくださいね。

それが、
自分を大切にする第一歩です。

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