草食系男子代表が伝える低欲望社会の問題点

思考・感情との付き合い方

お元気ですか、かにかまです。
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「欲がない」
という言葉で表される草食系男子。

私はかつて、その代表的存在だと
言われていました。

「彼女欲しいと思ってない」
「おとなしい」
「欲しいものとかない」
「毎日勉強していたら満足」
草食系男子=かにかま系男子
と言ってもいいよな、と。

それでもまぁ私は幸せでした。

お金や物があふれ、
欲望が満たされ、
消費行動が委縮していく。

一生独身、
家も車も買わない、
食事はシンプルにすます、
物欲もなく成功したいという欲もない。

そんな「低欲望社会」が
世界的に広がっている

経営コンサルタントの
大前研一氏はいいます。

草食系男子が増えているとも
言えるのではないでしょうか。

現代日本で暮らして
食べ物に困るとか、
日常的な消費財に困るということは
めったにありません。

最低限の欲が満たされて、
幸せな人が増える、
ともいえるのが低欲望社会です。

低欲望社会になっていくと、
幸せな人が増えるのかもしれません。

しかしそこには問題点もあると思います。

今回は、
草食系男子代表と言われた私が
低欲望社会の問題点をお伝えします。

これからの「生き方」を考えてみましょう。

欲がないと人生の価値を感じられない

「人生とは良いものだ」
と、心から言えるでしょうか。

私たちはなんのために生きているのでしょう?

答えの出る問いかけではありませんが、
低欲望社会化が進むと、
このような問いかけに悩む人が
増えていくでしょう。

例えばおいしいお肉があったとします。

おいしいお肉の価値は変わらない

お腹が空いている人は
「美味しそう、食べたい」
と思いますよね。

よだれをたらしているかもしれません。

でも、お腹いっぱいで
もう何も食べられない人が見たら
どうでしょうか。

もしかしたら、
もう食べ物は見たくもない
なんて思うかもしれませんよね。

満たされている、
というのは幸せなことです。

ですが、同時に
物の価値が分からなくなっている
可能性もあります。

価値というのは欲望によって、
相対的に感じられるのです。

どう生きたらいいのか分からない人が増える

「死ぬまでに何をやりたいですか?」
という質問に答えられるでしょうか。

あれやりたい、これやりたい
といった欲がなければ、
「ただ生きていればいい」
という答えになるかもしれません。

「ただ生きる」
を選択し続けると、
いざ自分で生き方を
決めないといけなくなった時、
「どう生きたらいいんだろう」
という悩みにぶつかります。

そんな悩みに答えを与えるものとして、
今までは宗教や仕事がありました。

「こう生きるべき」
という教えや、
「仕事がある」
ということが
生きる道しるべとなっていたのです。

ですがこれからは、
宗教や仕事では救われない人が
増えていくでしょう。

人の生き方が多様化して、
「人生の正解」
が分からなくなるからです。

また、
もしAIに仕事が奪われるようなことが起こり
人が働かなくてよくなるとしたら、
「一体自分の存在価値はなんだろう」
と思うかもしれません。

「自由になりたい」
と言ったりする割に、
本当に自由になったら
どうしていいのかわからないのが
多数の人間です。

自由の恐怖を受け入れるためには、
自分は何がしたいか?
という質問への答えを
持たなければなりません。

欲を持たない人は
その質問に答えることが
できないのです。

長期的に没落する

消費活動が減るということは
企業が利益を上げにくくなっていく
ということです。

そんな社会では
技術の進歩など期待できません。

また、
個人が稼がなくても良くなると、
人生なめてしまいます。

働く意欲も失われ、
社会は長期的に没落するでしょう。

低欲望社会で何に価値が生まれるか

働かなくても良くなり、
食事に困ることもなく、
欲しいものはすでに手に入れている。

そんな社会であなたは
何に価値を感じますか?

今あなたが望むものすべてが
手に入って満足して、
不安がすべてなくなったとしたら、
どんな価値観になっていると思いますか?

私は、「欲望」が欲しいと思いました。

人は当たり前だと思うものには
価値を感じません。

今は当たり前だと思っている欲望が
実は大切なものだったと、
失って初めて気づくのではないでしょうか。

もし、
お腹いっぱいの状態しか知らない人が
お腹が空いたときに食べるご飯の
おいしさを知ったらどうなりますか。

ご飯を食べる前に
お腹を減らしたいと思うはずです。

同じように、
欲望が満たされた状態しか知らない人は、
「欲がほしいという欲」
が湧いてくるのではないかと思います。

欲がないのに手に入れるものは、
お腹いっぱいの時に出される食事です。

いくらおいしいものでも、
お腹いっぱいでは
食べられないのです。

欲望を持つためには?

低欲望社会に備えるために、
私たちが身に付けた方がいいのは
欲望を持つ方法、
お腹を減らす方法です。

欲望の胃袋を空にするor大きくする

満たされた状態から逃げ出すために、
持っているものをすべて
捨てる人もいるかもしれませんね。

ただ、
欲がないのは
メンタルの問題だったりもします。

欲望を我慢する癖がついていたり、
幼いころの経験によって
「~するべき」や「~してはいけない」
といったものが無意識にあると、
欲望が出てこないのです。

もし、あなたが
欲がなくて生きづらさを
感じているのなら、
「~するべき」や「~してはいけない」
という無意識がないか探ってみてください。

私の場合は、
「愛されてはいけない」
でした。

改善するために、毎日
「私は愛されてもいいんだ」
という文字を見ています。

あなたがもし、
生きづらさを感じている草食系男子なら、
この方法を試してみてください。

欲を持つもう一つの方法は
人に会うことです。

隣の芝生は青く見える
といいますが、
自分とは違う生き方を知ることで
「うらやましい」
という欲を持てる可能性があります。

私の場合は、
友人がネットビジネスで成功したことです。

それまでネットビジネスとか、
「うさんくさい」
としか思っていなかったのですが、
身近に成功例があると臨場感をもてます。

「くそ! 俺だって……」
という気持ちかもしれません。

逆に、
誰かに欲を提供しようと思えば、
他の誰かにうらやましがられる
生き方をするのが良いでしょう。

ただ、もし、
うらやましい生き方をしている人が
いない世界だったら?

その時は、小説を読みましょう。

登場人物にあこがると、
「こうなりたい」
という気持ちが湧いてきます。

そういう、欲を与える小説を
いつか書きたいです。

あなたは、
どんな生き方に憧れますか?

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